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風が吹くほうへ

厨二病の吐き捨て場

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夢と彼女と星の椅子

夢の飼い主 
彼女と星の椅子 を混ぜて小説風味にしたもの

原曲の歌詞しらないとつまんないかもー
ながいです

つづきでどうぞ


○月×日

 僕が生まれた日でもあり、名前をもらった日。当然、ほとんど記憶がない。
 でも、3つだけ、3つだけ覚えていることがあった。
 冷たい雨と、暖かい体、そして透き通るような歌声。
 この時、僕が僕として生きる日が始まったんだ。

○月□日

 昼の"彼女"はとてもや優しかった。僕の、所謂育ての親みたいな存在。
 ご飯も貰えたし、沢山外にも出た。なにより、沢山撫でてくれた。

 そんな彼女は、夜になると途端に雰囲気を変え、窓際の椅子に座り悲しそうな顔をする。
 彼女はこのときだけ煙草を吸う。
 その時の僕を見る目は、とても冷たい。
 僕にはその理由がわからないでいた。

○月△日

 この日の夜、彼女はいつも通りの態度だったけど、1つだけ違っていたこと。
 テレビで歌番組が放送されていた。
 その番組の中で、一人の歌手が歌ってる。これなら彼女の歌の方が好きだなあ。
 あれ、僕聴いたことあったっけ。
 
「顔がよければいいのね」と皮肉を吐く彼女。その眼には薄らと涙が見えた気がした。
 ああそうか、君はこんな風になりたいんだね。でも、どうしたらいいか分かんないから、羨んで見てるだけなんだ。
 その日、彼女はずっと泣いていた。

○月○日

 夜の彼女はあんな風だけど、昼の彼女もいつも通りで優しかった。今日もおいしいご飯をくれて、一杯撫でてもらった。
 けど今日は、服を着せられた。僕にはいらないのにな。
 そして、首輪をつけられて、鎖で繋がれた。何でか気になったけど、嫌われたくなかったから、抵抗はしなかった。
 暫くして、知らない人が部屋に入ってきた。彼女の友達みたいだ。
 驚いている僕を抱き寄せ「可愛いでしょう?自慢のコなんだ」と言いながら、頭を撫でてくれる彼女。
 ああ、今ならきっと胸を張って言えるだろう。僕は幸せだ。
 首輪も鎖も、何か意味があるんだ、きっと。
 ……何で僕の名前、忘れたなんて嘘ついたんだろう。
 ねえ? 僕の名前、呼んでよ。

×月○日

 最近、産まれた時の子ことをよく思い出す。記憶なんて無いはずなのになぁ。
 外にも出れなくなっちゃったし、まだ動けるかなあ。
 あれ? 僕の名前、何だっけ。

×月△日

 私は一体何がしたいんだろう。分からなくなった。何もしない毎日を繰り返して、また夜になっちゃった。
 あ、またあの時の歌手が出てる。……。いいや、忘れよう。
 ……そういえば最近あの子の相手してないな。たまには遊ばないと。
 思えばずっと前から一緒だった。出会った時、何かを感じたのか、大層な名前をつけた気がする。
 なんて名前だっけ。

×月△日 続き。

 私は自分を責めていた。悔やみきれない程の過ちを犯してしまった。
 出会った頃、あんなに綺麗だったあの子の体が、見る影も無いくらいにやせ細っている。
 鳴く元気も無いみたい。
 原因は分かってる。私が、縛り付けたせいだ。

「ごめん、ごめんね……。今、はずすからね」
 今更だけど、鎖も服も、貴方を縛り付けて来た全部を取り除くよ。
 鎖を外そうと体に触れると、簡単に壊れてしまいそうな位弱った感触が伝わってきた。
 涙が溢れそうになったけど、泣くより前に、自由にしてあげなきゃ。
 落ちる雫は拭かずに、服を脱がした。白い体が見える、まるで雪のよう。
 こんなに美しい姿を、私は隠してしまっていたんだ。なんて馬鹿なことを。
 全て外した所で、私はもう1度謝った。許されるはず、ないのに。

 泣き止まない私に、彼がすりよってきた。弱りきった体で、精一杯の力を出して。
"気にしなくて、いいんだよ" そう聞こえた気がした。
 ただ私が許されたいだけなのかもしれない。都合のいい幻聴かもしれない。
 それでも、許されたことがうれしくて。健気さが、痛くて。
 私は人生で一番の大泣きをした。
「うわああああああああああああ……」

×月△日

 さむい、体が冷たい。もう動くこともできない。
 さむい、さむいなあ。
 ……? 何だろう、暖かくなった。なんだか、すごく懐かしい感じだ。
 眼を開くの、辛いけど、何なのか気になるし頑張って開いてみよう。 
 少しずつ、やっとの思いで眼をあけると、そこにいたのは彼女。僕の、飼い主。
 
 何で、泣いてるの? 何で、謝るの?
 あ、服と鎖、外すんだね。……もしかしてそれで泣いてるの?
 また謝った。ねえ、そんなに謝らないで。

 気にしないで、いいんだよ。

 わ、今度は雨だ。
 でも、外の雨と違って、暖かい。これなら、好きになれそうだ。

×月△日

『そうだ』
「僕の名前は」
「この子の名前は」
『ユメ』

×月□日

 私は、ユメを鎖で繋ぐことで、自分の夢を消そうとしていた。
 どうせ叶わないからと諦めて、その責任をユメに押し付けていたんだ。
 でも、それも今日まで。ユメはあんなに頑張ったんだ、今度は、私の番。

×月□日
 彼女がこそこそと何かしてるみたいだ。
 何だろう、気になるな。

×月×日
 
 彼女が唄を聴かせてくれるみたい。この前やってたのは、その練習だったのか。
 彼女はお気に入りの椅子に座って、僕はその膝の上。初めての観客で、しかも特等席。
 体、震えてる。怖いんだろうな。
 ……大丈夫、きっとうまく歌えるよ。

×月×日
 今日はユメに唄を聴かせる日。喜んでくれるかな。練習はしたんだけど。
 いつもの椅子に座って、ユメを膝の上にのせた。これで少しは落ち着けそう。
 じゃあ、ちょっと怖いけど。
「いくよ」

×月×日

 綺麗だな、でも力強い、いい唄。
 なんだろう、懐かしい。
 
 あ、そうだ。これは、彼女に初めて会った日に、彼女が歌っていたものだ。
 数少ないあの日の記憶で、一番よく覚えていたもの。

 ね、きっとこの唄は、君を守ってきたんだね?
 分かるよ。雨の日も、風の日も、君をよく知っている唄だから、守れたんだね。
 うん、いい唄だ。

×月×日

 しっかりできたかな? すごく久しぶりだったから、ちょっと心配だな。
 でもこれで、私も一歩が踏み出せた。
 ありがとう、ユメ。

?月?日

 彼女はよく、あの椅子に立って歌うようになった。
 椅子に立つのはどうかと思うけど、それが彼女の選んだ最初のステージだった。
 観客はまだ僕一人。でもそれでいいと思う。少しずつ、ね。
「ユメー」
 おっと、彼女が呼んでる。
 それじゃ、また。

?月?日

 今なら胸を張って言える。あの時よりも。
「僕は」
「私は」
『今、とても幸せです』



終わり









ユメと彼女のキャラが定着してないのはご愛嬌。なにぶん不慣れでして。

これを会社で考えたってんだから、俺も暇だなぁwwwwww
  1. 2008/08/07(木) 23:30:27|
  2. その他?
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